「設計心得」 (2)

先日、建築系サイトのネットサーフィンをしていた時のこと
先日、建築系サイトのネットサーフィンをしていたら「寺田和己(かずみ)」氏という方のページにたどり着きました

同氏は橋梁設計の分野の方。
長年、ある橋梁設計会社に務めた後、独立し、現在は橋梁設計アドバイザーとして活躍しています

その寺田氏が「設計心得」的なものを述べていたので少しまとめた上でご紹介します

類似の過去のコチラに記事もどうぞ




1.ENGINEERが合理的に設計するには「自ら考えて初めから組み立てる」ということ。
しかしそのように言われても困惑するかもしれない。
その時は「分かりやすく説明できる人」に聞くのがよい。
技術力が高い人ほど専門外の人に技術的課題をわかりやすく説明できる。


・・・(コメント)自ら考えろということですね。そして人に噛み砕いて教えられるようになれ、とのことでしょうか




2.設計における悪循環 -重量増加で部材断面を増すとさらに応力が増す -
をなくしましょう。傑作は良い循環のもとで生まれている


・・・ちょっと説明が必要でしょう
たとえば梁のサイズを仮に決めるとき「ホントは成60cmくらいでいいけど安全側に70cmとしとこう」として設計を始めると、梁の重量が重くて、80cmとなり、更に重くなって結局85cmとなる。。という「悪循環」が起こることがあります。

逆に「ホントは成60cmくらいでいいけどまあ50cmで始めてみよう」とすると、
軽い梁重量でスタートするので結局60cmで済んだ、という「善循環」で設計できることもあります。

我々の世界ではよくあることです
これを戒めているのですね


私の師匠もいつか飲み会の席で力説していました。




3.新技術とは概ね「組み合わせる技術」を指してます。
海外では既存技術の巧妙な組み合わせで合理化しています。
日本では純粋な新技術(アルミの橋)を連想しがち。
習慣的に構造を決めること、他人の意見を鵜呑みにするなど、よく考えないことがコスト削減を阻む要素です


・・・high-techを追い求めるのでなく知恵を絞れ、ということですね。
とにかくアタマを使いなさいということでしょうか。



terada.jpg 同氏の本:コチラはこれまでの氏の設計人生でのエピソード、経験などをまとめたものですが、ベテランのワザ的なものが多数含まれており、橋梁の本ではありますが大変興味深いものでした。

やはりベテランは侮れません。(エラそう) いや、勝てません(><)




寺田氏は橋梁設計、我々は建築構造、と分野は違いますがいずれも構造設計。

構造設計というと「計算」だと思われがちですが、実際は創造力:creationや知恵が求められる世界だということを私は確信してます。

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コメント

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工業デザインから

拙著にコメントをいただき、ありがとうございます。
東大の先生から{貴殿の設計の流儀について「インダストリアルデザイナーに似ていますね」と言われたことがあります。たしかに循環について書いた点ではVWのカブトムシをを連想していました。ポルシェ博士はこう考えたでしょう。「リアエンジンにしてプロペラシャフトを省くと100kg以上軽く出来るがエンジンの重さを減らし、前後町を縮めないと拙いな」。「そうだ空冷の水平対向エンジンにしよう(当時は空冷の方が軽くできたのです)」。バタバタとうるさいところに目を瞑って、かつ36馬力に留めたエンジンを使ったことで750kgの車体を115km/hで走らせることができたのでした。半世紀もモデルチェンジしなくて済んだ循環の発端は、「プロペラシャフトを省く」でした。
設計におけるトレードオフは大切ですね。

ありがとうございました。

寺田さま、ありがとうございました!まさかご本人からコメントがあるとは思わず、びっくりしています。寺田さんの本、何度も読んでいます。可能ならお会いしてみたいです

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㈱dos 代表取締役 

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