身近なシェル構造
今日は力学にからめて文房具のおハナシです


トツゼンですが。。上図。。どなたでも経験があると思います。
一枚の紙をペラっと持ってもフニャッと垂れてしまいますが(左)、真ん中辺りをへこまして持つとシャキッとしてくれます(右)。
部下に「●●君、これ、コピー頼むよ。」って時はぜひ右でやりたいものです。
左だと、例えコピー1部だったとしても部下のやる気が落ちてしまいます。
むしろ頼んだ上司の気分を表しているかのようです。
昨晩、奥さんとケンカして負けたのでしょうか。
それはさておき、右がシャキッとするのは力学的にいうと、これがシェル構造となっているからです。

上図で示すように、一枚の紙は、その厚さ(高さ)はほとんどゼロですが、波状に曲げることで今度は高さHが増えます。これが力を伝達する高さ=成(せい)となるのです
下図で、左だと力の流れは図のようにえっちらおっちらしながら手の所(矢印位置)まで行かねばなりません。高さが無いからです。専門用語では「せん断力による伝達」と言います。部材(紙)の広がり方向と直角方向の伝達なのです。


それに対し、右側は高さがあるので力はあたかも滑り台(紙の上)を転がるようにスィ~っと流れていきます。力は紙の中を流れており、これは専門用語で「面内軸力による伝達」と言います。
■力の「ダイブ」
イメージとしては次のようなものです
下図で、右側は高さ(成)Hが十分あるので左下の点へ向って力が「ダイブ」=飛び込む事ができます。しかし左は高さが十分ないため飛び込むのが難しくなります

水泳の「飛び込み」で、左のように水に対して入水角が十分あればスムーズに入水できますが、右のように角度がなければ「腹打ち」してしまいます。
構造体も高さ=成がないとスムーズに「飛び込む」ことができず、「腹打ち」してしまうのです
同様の例 右は「マジで恋する 腹打ち5秒前」
別の例でいうと、ポテチ=ポテトチップスを食べるとき、最後は(ちょっとお行儀悪いですが)袋をV型にして「ポテチ・ザー」をやります。
これも同じように袋をV型にすることで高さができ、ポテチの「残り」が滑り落ちてきて口の中へ「飛び込む」ことができるわけです
力のダイブのお話をダイブ詳しくやりましたが。。。
とにかく、このように構造体に高さ=成がないと、力の流れは非効率になり、逆に高さがあれば、効率的であり、紙のように薄いものでも大きな重さを支えることが出来ます
さて、レクチャーはこれまでです。
これを踏まえて私が使っている便利グッズを紹介します。
コチラは事務用品、カール社製の原稿ホルダーです(上写真クリックでアマゾン購入ページへ)
青いところが緩やかに曲がっており、そこに紙を挿し込んでスタンドとして使います(右)
青い背中が丸くカーブしていることで差し込んだ紙が上で示したようにゆるやかにカーブし、「シェル構造」になります。
そのおかげで紙が自立するというワケです。
こんなカンジです↓

コチラ。。私の机で、背景のPCディスプレイは、まさにこのブログ記事を書いているトコです。
一般的な原稿ホルダーは紙と同じ大きさ:例えばA4サイズありますが、コチラは10cm弱の大きさでかさばらないためチョー便利!です。
あまりに便利なため、写真のように2つも買って使っています♪
図面をcadで書く時なんかに左に意匠図、右に構造図を立ててなんかしています。
昨年、東急ハンズをプラプラしている時に偶然見つけたのですが、その時
「コレ、シェル構造やんけ!スゴイ!」
とチョ~ビックリ!してしまい、即買いしてしまいました。
まあ、300円なんで即買いを自慢するほどのものではないですが。。(^^;)
くどいですが、曲がっていることでシェル構造になります。まっすぐだったらへなっと倒れてしまうでしょう。
カール社の担当氏はシェル構造なんて知りもしなかったでしょうが、経験から下記を知っていて、それから商品化を思いついたのでしょう。スバラスィ!

発明のヒント、商品化、売上のタネは日常に転がっている、ということでしょうか。


トツゼンですが。。上図。。どなたでも経験があると思います。
一枚の紙をペラっと持ってもフニャッと垂れてしまいますが(左)、真ん中辺りをへこまして持つとシャキッとしてくれます(右)。
部下に「●●君、これ、コピー頼むよ。」って時はぜひ右でやりたいものです。
左だと、例えコピー1部だったとしても部下のやる気が落ちてしまいます。
むしろ頼んだ上司の気分を表しているかのようです。
昨晩、奥さんとケンカして負けたのでしょうか。
それはさておき、右がシャキッとするのは力学的にいうと、これがシェル構造となっているからです。

上図で示すように、一枚の紙は、その厚さ(高さ)はほとんどゼロですが、波状に曲げることで今度は高さHが増えます。これが力を伝達する高さ=成(せい)となるのです
下図で、左だと力の流れは図のようにえっちらおっちらしながら手の所(矢印位置)まで行かねばなりません。高さが無いからです。専門用語では「せん断力による伝達」と言います。部材(紙)の広がり方向と直角方向の伝達なのです。


それに対し、右側は高さがあるので力はあたかも滑り台(紙の上)を転がるようにスィ~っと流れていきます。力は紙の中を流れており、これは専門用語で「面内軸力による伝達」と言います。
■力の「ダイブ」
イメージとしては次のようなものです
下図で、右側は高さ(成)Hが十分あるので左下の点へ向って力が「ダイブ」=飛び込む事ができます。しかし左は高さが十分ないため飛び込むのが難しくなります

水泳の「飛び込み」で、左のように水に対して入水角が十分あればスムーズに入水できますが、右のように角度がなければ「腹打ち」してしまいます。
構造体も高さ=成がないとスムーズに「飛び込む」ことができず、「腹打ち」してしまうのです
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同様の例 右は「マジで
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別の例でいうと、ポテチ=ポテトチップスを食べるとき、最後は(ちょっとお行儀悪いですが)袋をV型にして「ポテチ・ザー」をやります。
これも同じように袋をV型にすることで高さができ、ポテチの「残り」が滑り落ちてきて口の中へ「飛び込む」ことができるわけです
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力のダイブのお話をダイブ詳しくやりましたが。。。
とにかく、このように構造体に高さ=成がないと、力の流れは非効率になり、逆に高さがあれば、効率的であり、紙のように薄いものでも大きな重さを支えることが出来ます
さて、レクチャーはこれまでです。
これを踏まえて私が使っている便利グッズを紹介します。
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コチラは事務用品、カール社製の原稿ホルダーです(上写真クリックでアマゾン購入ページへ)
青いところが緩やかに曲がっており、そこに紙を挿し込んでスタンドとして使います(右)
青い背中が丸くカーブしていることで差し込んだ紙が上で示したようにゆるやかにカーブし、「シェル構造」になります。
そのおかげで紙が自立するというワケです。
こんなカンジです↓

コチラ。。私の机で、背景のPCディスプレイは、まさにこのブログ記事を書いているトコです。
一般的な原稿ホルダーは紙と同じ大きさ:例えばA4サイズありますが、コチラは10cm弱の大きさでかさばらないためチョー便利!です。
あまりに便利なため、写真のように2つも買って使っています♪
図面をcadで書く時なんかに左に意匠図、右に構造図を立ててなんかしています。
昨年、東急ハンズをプラプラしている時に偶然見つけたのですが、その時
「コレ、シェル構造やんけ!スゴイ!」
とチョ~ビックリ!してしまい、即買いしてしまいました。
まあ、300円なんで即買いを自慢するほどのものではないですが。。(^^;)
くどいですが、曲がっていることでシェル構造になります。まっすぐだったらへなっと倒れてしまうでしょう。
カール社の担当氏はシェル構造なんて知りもしなかったでしょうが、経験から下記を知っていて、それから商品化を思いついたのでしょう。スバラスィ!

発明のヒント、商品化、売上のタネは日常に転がっている、ということでしょうか。
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