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ラーメンのラーメン

ダイブ間が空きました

今日は最近考えていること(悩んでいること)を書いてみます

WAVE.png

上の図、突然ですがこのようなものを考えてみます
こりゃなんだとお思いでしょうがこれは概念図です。

Bという雲の中にAと言う仕組みが含まれている状態です。
これを使って以下の様なことを述べてみます
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我々の日本の構造設計では、当たり前ではありますが国交省が定めた法規:建築基準法に従う必要があります。
俗に「黄色本」と呼ばれる、国交省作成の構造関係基準書に従って設計します。

日本で一般的な構造形式はRC、鉄骨とも圧倒的にラーメン構造です。これにブレース構造が多少付け加わる程度です

上記の黄色本は日本で行われるであろう構造形式を網羅していますが、上記のように国内の圧倒的多数はラーメン構造で、黄色本もこれを主眼に構成されています

少し正確に言うと上記は「保有水平耐力などの構造計算」に該当し、民間確認申請機関、適合性判定機関(適判)にて法規整合性がチェックされます。
これらは一般確認申請ルートです
これに該当しない特殊なものは「性能評価」、かつて「センター行き」と言われたルートとなります。

少しまとめると
■世の大部分はラーメンで、それらは一般的な確認申請
■それ以外の特殊なものは(旧)センター行き

ここまでが前段です
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さて、これを踏まえて先の図に戻ります
少し大胆な仮定をし、「日本の普通の構造はラーメン構造」と言い切ったとします
そして下図でAがそのラーメン構造とします。

しかし「構造形式」は世に無数にあります。これをBで表したとします


WAVE.png

こんなこと言っちゃ悪いですが、世にはラーメン構造しか知らない人がいます。
意匠設計者から図面見せられたら「どこに柱を立ててラーメンを組むか」ということを真っ先に考える人です

しかし本来、構造形式は無数にありますからその見せられた意匠図に対しての構造体も無数にありえるはずです

例えばシェル構造(RC,S)、テンション構造、折版構造。。。

本来ラーメンも上記と並列な選択肢の一つです。

しかし、ラーメンのことばっか考えていると、この絵のAの枠に囚われて、抜け出せなくなってしまいます。

奇遇ですが枠をドイツ語で「ラーメン」。
「ラーメンのラーメン」の中でしか生きれない訳です。

ビリヤード版の中でしかボールが動けないようなものです。

BILL.jpg


さて、この辺でまとめます

世の中の建築構造はラーメン構造が多いため、我々のアタマの中もそれが大きな範囲を占めてしまいます。
しかし本来、そうではなく、ラーメンはいくつかの選択肢の中の一つなので、それにとらわれず、ラーメンという先入観を持たずに自由に考える必要があります。

ラーメンの呪縛にとらわれてはいけない。。ということです

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今日書いたことは私自身が悩んでいることであり、
答えが出たことではないのでこれからも考えていきたいと思っています
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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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山田誠一郎

Author:山田誠一郎
㈱dos 代表取締役 

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